ハノン45番について考えてみた。
同音連打には当たり前だが以下の指使いがある。
1ー1 1-2 1-3 1-4 1-5
2-2 2-3 2-4 2-5
3-3 3-4 3-5
4-4 4-5
5-5
45番はこのうちよく出てくるもの、すなわち同じ指の連続は省いた、1-2 2-3 3-4 4-5 2-4を課題にしている。上の一覧で左から二列目が主となっているのが分かる。108の速さで弾くのは結構難しい。
それにしても、この指使いの選択はなかなか正しくて、使用頻度が高いものとなっている。
ツェルニー30番12番で出てくる指使いは、 1-2 2-3 ハノン45番にないもの→ 1-3
ツェルニー40番22番に出てくる指使いは、 1-2 2-3 3-4 ハノン45番にないもの→ 1-4
ツェルニー50番35番に出てくる指使いは、 1-2 2-3 3-4 ハノン45番にないもの→ 1-3
しかし、人生の半分を終わっただろう今、色々と弾けなかった、弾きにくかった曲の箇所など振り返ってみると、上の表で右側の列に当てはまる同音連打が下手だったからではないかと思いついた。
同音連打は単音はもとより、重音、和音を伴うことも多い。難しい曲ほど表の右の指使いによる同音連打が単音でない形で出てくる。
また、ひいては同音保持をしつつの指替えもその派生である。バッハなどはそれが他の声部を同じ手で同時に演奏しつつ出現する。
意外と奥の深い同音連打、、、なのである。